伝統を踏まえ革新を繰り返すことで生まれる新たな伝統。 ここに展示する品々は、〈美を創出する日本人の文化〉を育み継承するために、長い年月をかけ蒐集したコレクションの一部です。卓越を目指す多くのクリエイターや職人達の、技術・デザイン・知識の向上への貢献を目的に活用されて参りました。 日本の宝飾産業のルーツである山梨。ここで育てられたジュエリーブランドAmbrose は、〈美の革新〉を使命として活動しております。日本を代表し、世界に認められた存在となったいくつかの作品も同時に展示しております。 ひとつ一つの作品が語りかける〈日本美への挑戦のメッセージ〉が、皆さまの豊かな生活や未来への支えとなれば幸いです。
アンブローズアンドカンパニー株式会社
鍛金とは、金槌で金属を叩いて形成する技法。彫金とは、広い意味では鍛金を含めた金工技法の総称であり、主には、鏨※を用いて金属の表面に彫刻を施す技法のことをいいます。繊細な表現が可能で、筆で描いたような質感を表すこともできます。
※鏨=金属加工に用いられる木工用の「鑿(のみ)」に似た工具
水晶や瑪瑙など、宝石を絵の具の代わりに配して絵画を描く技法です。山梨県で発祥し、その後盛んになりました。天然素材が持つ変化に富んだ特色を最大限に活かして、濃淡や質感を表現するのは大変難しく、熟練の技の見せ処でもあります。立体的な仕上がりには独特の美しさと魅力があります。
一つの素材に異質の素材を嵌め込む伝統的な工芸技法。素材によって〈金工象嵌〉〈木工象嵌〉〈陶象嵌〉等があります。例えば、金工象嵌では、金属素地の表面を彫り、削った穴に合わせて精密に加工した別の金属(金や銀など)を叩いて嵌め込み、異なる素材の色や質感によって模様を表現しています。
装身具のうち、素材に貴金属を使い、天然宝石を用いた装飾品 。唯一無二である原石を更に輝かせ、美しく身につけるために「石留め」や、地金に「磨き」などの様々な加工が施されています 。更に価値を高めるための継承と革新の挑戦から生まれる〈悠久の輝き〉。長い歴史と文化があり、これからも伝えられていくべき永遠の存在です。
※JJA(一般社 団法人日本ジュエリー協会)による定義を引用